つまる思いで

今日の午後5時半過ぎ、地元の友達「N」から電話があった。彼は、正確に言うと今、名古屋だ。そこで働いている。そんな彼から電話があるときは、だいたいこの時間帯。仕事が終わって家に向かう最中なのだろう。
内容を告げられたときは、正直驚いた。小学校時代からよく遊んでいた友達「H」の父親が先日亡くなられたそうだ。急なことで、ほんとに驚いた。原因はくも膜下出血だったらしい。朝、突然倒れてそのまま息をひきとったそうだ。
小学校時代は、「H」と「N」でH家でよく遊んだが、不思議と「H」の父親とはあまり会わなかった。多分、3回くらいだろうか。無理に「H」の遊び姿を見に来ることはなかった。多分、子供同士で遊んでいるところをじゃましては悪いと考えていたのだろう。会った数は少ないが、いつも笑顔を振りまいてくれた。
冬に、3人でスキーに行ったことがある。行きは、確か電車を乗り継いで行った。その帰り、お父さんが僕らを迎えに2時間かけて、車で来てくれたことがある。車の中では、いつも笑っていた印象だ。
「スキー、楽しかったか?」
みんなで
「楽しかったです。」
でまた笑う。
スキーもしないで4時間も雪道の中を僕達のためだけに運転をしてくれた。疲れるであろうが、そんな素振りを一切見せずに、笑顔だった。これも、多分子供同士の空気を保たなくてはいけないという配慮があったからだと今にして思う。あれから、一度も会っていないが、もうあの笑顔を見ることができないのは非常に残念でたまらない。
子供のことを考えたホントに良いお父さんであるように思う。
心より、ご冥福をお祈りいたします。